当ブログでは、これまで数年に一度のペースで数カ月間の禁酒を経験してきた運営者の実体験をベースに、禁酒・断酒の記録をまとめています。
禁酒期間中の離脱症状や好転反応には個人差がございますのでご注意ください。
回復を始めた身体に、魔の飲酒欲求が襲い掛かってきています。
ここからしばらくは飲酒欲求との戦いです。
本記事では、禁酒9日目の私の実体験をベースに、禁酒9日目に私の身体に起こった現象や状態変化についてまとめています。
禁酒や断酒に挑もうとする際の参考にしていただければ幸いです。
ステルス飲酒欲求は一瞬の油断が命取り!!
■当メディアはAmazonアソシエイトなどの各種アフィリエイトプログラムに参加しています。記事内で紹介している商品を購入した際、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。
この記事の目次
禁酒9日目の心理的・身体的変化
禁酒9日目の状態変化表
飲酒期間中の自分を「1」、禁酒後1か月経過時の自分を「5」として、禁酒期間中の健康状態を算出しています。
(1:悪い、5:良い)
※身長174cm、禁酒開始時の体重は77kgのデスクワーク男子です。
状態変化の項目 | 状態変化の度合い |
肌 | 4 |
便 | 5 |
体力 | 5 |
食欲 | 5 |
睡眠の質 | 5 |
脳 | 2 |
お腹周り | 4 |
体重 | 当日データなし ※1週間毎に計測 |
体型 | 4 |
禁酒9日目の飲酒欲求表
飲酒欲求度合いに応じて、禁酒期間中に襲われた飲酒欲求について、1~5の数字で数値化しています。
(1:低い、5:高い)
飲酒欲求に関する項目 | 飲酒欲求に関する度合い |
飲酒欲求の強さ | 5 |
飲酒欲求の出現度 | 5 |
禁酒9日目の記録
前日も良好な睡眠を獲得でき、朝までぐっすり8時間睡眠です。
夜の中途覚醒もありませんし、最高の1日のスタートです。
さて、身体は順調に回復を重ねていますが、脳みそにこびりついている飲酒欲求はそうはいきません。
昨日あたりから不穏な気配を感じていましたが、やはり現れました。ステルス飲酒欲求です。
「ちょっとお酒飲んでみようかな…」という、
恐ろしいやり口で、脳みそは悪魔の囁きを繰り返してきます。
「お酒を飲みたい」ではなく、「飲んでみようかな」と思わせてくる、タチの悪いステルス飲酒欲求…。
いざ迎える最終決戦は心との勝負です。
身体が健康を取り戻しているのがありがたい。
飲酒欲求の基本
飲酒欲求とは何か?その心理的・生理的根拠
飲酒欲求とは、アルコールを摂取したいという強い願望であり、心理的および生理的な要因が深く関与しています。
心理的要因としては、ストレスや不安感の軽減、気分の向上を期待しての飲酒。
生理的要因には、アルコールの摂取によるドーパミンの放出増加などが挙げられます。
飲酒に関わらず脳から分泌されるドーパミンは、一般的に「快感ホルモン」とも呼ばれ、一時的な幸福感を感じさせる物質です。
数多くの依存症と、このドーパミンの分泌は、切っても切れない相関関係にあります。
ギャンブル依存症とかもコレ。通称、脳汁。
一度幸福感(快楽)を覚えてしまった脳は、なんとかドーパミンを分泌させるべく、反復摂取を促してきます。
知らず知らずの内に快楽に溺れ、そこから抜け出せなくなってしまうのは、脳内物質による生理的要因も深く関わっています。
私を含め、アルコール依存に片足を突っ込んでいる方であれば、仕事でストレスが溜まった日に強い飲酒欲求に駆られた経験も多いのではないでしょうか。
単純に「今日は飲みたい!!」と思う裏側では、疲れた脳や身体がどうにか幸福感を得るために、口元からアルコールを運び込もうとしているのです。
飲酒欲求は、単なる習慣以上のものであり、その背後には心理的および生理的な多くの要因が絡み合っています。
飲酒欲求を引き起こす要因を理解しておくと、突然やってくる飲酒欲求とも上手に付き合っていくことが可能です。
飲酒欲求が強くなる瞬間とその理由
飲酒欲求は特定の状況や感情の下で急激に高まることがあり、これには明確な心理的トリガーが存在します。
不安、孤独、ストレス、喜びなどの強い感情は、全てにおいて飲酒欲求を増大させるトリガーとなり得ます。
1日の終わりのリラックス、音楽を聴きながら1人でグラスを傾ける夜、疲れ切った仕事の帰り道、気心知れた友人との語らいなど、少し状況を想像しただけでも飲酒欲求は刺激されていきます。
私の経験上、アルコールと共に過ごした場所、空間、シチュエーションなどに触れると、脳から飲酒欲求が発せられます。
恐らく、その場に行くとお酒が飲めるという記憶が、自分の脳にべったりとこびりついているのでしょう。
飲酒欲求は特定の感情や場所、記憶、社会的状況下で強まることが多いです。
望まぬ飲酒欲求が発生した際には、「あ、来たな。」と、少し気を引き締めるのが効果的です。
自分の場合は、夕暮れの景色で強くなる。
飲酒に対する刷り込みとその影響
社会的、文化的な影響による飲酒の刷り込みも、自身の飲酒欲求に大きな影響を与えることがあります。
飲酒が社会的に認められている文化や環境では、飲酒行動が正当化されやすく、脳への刷り込みの形成に寄与します。
例えば、お祝いの席の乾杯、歓送迎会、忘年会や新年会、葬儀への参列、田舎への帰省など、飲酒が社会的なコミュニケーションと強く結びついている文化、場面では、飲酒欲求が増大してしまうのも当然の傾向でしょう。
飲酒が一般的な慶事の一部とされている文化である以上、祝いの席での飲酒圧力は、ある程度受け入れるしかありません。
(昨今はノンアルコール飲料が普及しているため、そこまで心配する必要もありませんが…。)
文化や社会に根差した飲酒の刷り込みは、個人の飲酒行動に深く影響を及ぼす可能性があります。
あらかじめお酒のある状況を理解しておくことは、飲酒欲求への対抗策として非常に重要です。
どうしても断れない、避けきれないなら、「行かない」という選択もアリ。
最も恐ろしい「ステルス飲酒欲求」
ステルス飲酒欲求とは?
ステルス飲酒欲求とは、「もうお酒を飲んでも大丈夫なのでは?」という、離脱症状を超えた身体に襲いかかる、油断を誘う飲酒欲求のことです。
疲れた日の終わりに一杯やりたいなという通常の飲酒欲求とは大きく異なり、ちょっと飲んでみてもいいのでは?という、実験に向かうような気持ちを触発してくるステルス飲酒欲求。
禁酒期間の中期以降に現れ、昼夜を問わず、ありとあらゆる場面でお酒に対する悪魔の囁きを繰り返してきます。
身体が回復を始めた期間では、辛い離脱症状を乗り越えたことも相まって心が油断しているため、悪魔の囁きの効力も通常以上です。
しかし、このような飲酒欲求が身体を襲っている間は、残念ながらまだ禁酒に成功したとは言えません。
通常とは感覚が違うながらも、所詮「ステルス飲酒欲求」も飲酒欲求の仲間です。
ステルス飲酒欲求が静まるまでは、決して油断をしないように気を引き締めていきましょう。
自分で作った造語です。ここで飲んだら全てが台無し!!
ステルス飲酒欲求の頻度と傾向
ステルス飲酒欲求の頻度は1日数回~数十回、昼夜を問わずあらゆる場面で発生します。
「飲酒欲求が強くなる瞬間」について説明した際、飲酒欲求は特定の感情や場所、記憶、社会的状況下で強まることが多いと説明しました。
ステルス飲酒欲求は、それらの場面においての飲酒欲求を触発していくと共に、少しずつ飲酒欲求を蓄積していく特性があります。
私たちも人間である以上、ちょっとした我慢とはいえ、回数を多く重ねていくとストレスが溜まってしまいます。
蓄積したストレスが行き着く先は、「身体も回復したのに、どうしてお酒を我慢しているんだろう?」という、これまでの全てを台無しにしてしまうような悲しい結末です。
軽い気持ちで始めた禁酒であれば特に問題はないのですが、私のように、最低でも数カ月は禁酒するだろうなと考えている人であれば、決してステルス飲酒欲求に飲み込まれないように注意してください。
途中でやめるのが癖になると怖い。
ステルス飲酒欲求を感じたら
ステルス飲酒欲求への一番の対抗策はノンアルコール飲料です。
時代も進み、現代では数多くのノンアルコール飲料が巷に溢れています。
クラフトビールに寄せた味わいやノンアルコールワインなど、海外製から国産まで色とりどりです。
これまで飲んできたお酒に代わるノンアルコール飲料を探すことは、禁酒期間を楽に過ごすことに繋がり、ノンアルコール飲料の開拓という新たな楽しみも得られます。
そうこうしている間に、脳から飲酒欲求は発せられなくなり、ステルス飲酒欲求も影を潜めていきます。
ステルス飲酒欲求を感じた際には、昼夜を問わず飲むことが可能なノンアルコール飲料を口にするのがおすすめです。
お酒を我慢しているのではなく、ノンアルコール飲料を選んでいると感じることで、ステルス飲酒欲求はあまり感じられなくなります。
Amazonのノンアルコール飲料ページはマジでヤバい。
飲酒のリスク要因と警戒点
再飲酒の最も一般的なトリガーはストレスです。
これまでの人生において、様々な状況下でもたらされるストレスをお酒で緩和していた人の場合、禁酒時に襲い掛かる飲酒欲求及びステルス飲酒欲求を耐えるのは難易度が高いです。
毎日のようにアルコールを常飲していた方であれば尚更でしょう。
万が一、我慢しきれず再飲酒の道を辿ってしまっても、それは失敗ではなく回復プロセスの一部です。
我慢しきれなかった要因を心に刻み込んでおけば、次回の禁酒時の成功へ向けての大きな一歩へと変わっていきます。
当ブログなどを参考に禁酒への理解を深め、一度自分に合った「禁酒ロードマップ」を作成してしまえば、何度でも禁酒を行うことは可能です。
飲酒欲求への対処法
ノンアルコール飲料の併用
ノンアルコール飲料の利用は、飲酒欲求を満たしつつアルコール摂取を避けるための効果的な方法です。
ノンアルコール飲料を摂取することは、飲酒の儀式を模倣することにつながり、結果として飲酒時に似た満足感を得ることができます。
これは「行動代替」の一環として機能しており、アルコールによる健康リスクを避けながらも、様々な社交的な状況に対処することができます。
そもそもノンアルコール飲料が普及した現代では、飲酒が中心の社交場においても、ノンアルコールビールやモクテル(ノンアルコールカクテル)を選ぶ人々は一定数存在しているため、同じ社交的な利益を享受しつつ、アルコールの摂取を避けることは容易に可能です。
ノンアルコール飲料の選択は、飲酒欲求を管理しながら健康的な選択をするための有効な手段です。
社会的な飲酒圧力や、ふとした時の飲酒欲求などに対処する際には、非常に役立ちます。
最近のノンアルの旨さは感服!!
ストレスや環境トリガーからの解放
ストレスや特定の環境からの解放も、飲酒欲求を減少させるための重要な対策です。
心理学的研究によると、ストレス解消法としての飲酒は一時的な解決策に過ぎず、長期的な問題解決にはならないとされています。
そもそもの環境的トリガーを避けることで、飲酒欲求の誘発を減らすことは可能です。
例えば、仕事終わりに飲みに行くのを避け、代わりにスポーツジムでリフレッシュするという選択も、ストレスを健康的に管理しつつ飲酒欲求を低減することに繋がります。
ストレス管理と環境トリガーの認識及び回避は、飲酒欲求の抑制に不可欠です。
健康的な生活習慣を促進し、長期的なストレスからの脱却を果たすことは、自ずとアルコールのいらない生活にも直結していきます。
健康的なライフスタイル
健康的なライフスタイルを維持することで、飲酒欲求は影を潜めていきます。
適切な睡眠、バランスの取れた食事、定期的な運動などは全て、ストレスレベルを低減し、全体的な健康を向上させることに繋がり、飲酒欲求を自然と減少させることができます。
心身の健康が保たれることで、アルコールへの依存度は次第に低下していきます。
毎日のランニングやヨガを習慣にしている人々が、アルコールを大量に摂取することは想像しにくいです。
実際に私の周りにいる健康的な方々は、お酒を飲んだとしても少量で済ませており、ストレスの発散をお酒以外で行っている方がほとんどです。
健康的なライフスタイルの維持は、飲酒欲求の管理だけでなく、全体的な生活の質の向上にも寄与しています。
長期的な禁酒を考えるのであれば、健康的なライフスタイルの獲得は、再飲酒リスクの低下にも繋がっていきます。
編集後記
禁酒9日目のまとめ
ここからは基本的にステルス飲酒欲求との戦いです。
自分の場合は、おおよそ1週間程度で落ち着いていくので、気を緩めずにもう1週間耐え抜きたいと思います。
禁酒期間中というのは本当に辛いものですが、ほんの一時の我慢で健康な身体へと変化していきます。
ノンアルコールビールなどを上手く活用しながら、禁酒期間中を少しでも楽に過ごしていきましょう。
お酒が飲みたい…、というより飲んでみたい…。おっと危ない!!
禁酒期間中の記録
当ブログでは、本記事で紹介した「禁酒9日目」の記録の他にも、経過日数に応じた禁酒の記録をまとめております。
それぞれの経過日数に応じた記録は、下記記事よりご参照ください。